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GO FOR IT 富士登山競走試走 その3

キクチ、撃沈してるってよ。

その言葉が僕の耳に届くか届かないかのうちに、官九郎くんの後ろ姿はみるみる小さくなり、やがて見えなくなった。

キクチさんが撃沈。
トレイルに入ってすぐに官九郎くんがやってきているのだからロードですでに撃沈してるってことなんだろうか?

まぁ、でもそれも含めて楽しめばいいんじゃないかな。

今回の試走については4月頃にすでに日程を決めていて、ネコさんとかみそらさんとか富士登山競走に出る方々には声をかけていた。
その後、ロード主体のランナーに声をかけてみるのも面白いかもしれないな、と思い、最初に声をかけたのがキクチヒロシさんだった。

いや、キクチヒロシさんを誘いたくて、それならロード主体の人々も誘ってみようかと思ったのかもしれない。

ま、どっちでもいい。とにかく4月の終わりごろ、僕はキクチヒロシさんに富士登山競走のコースを走ってもらいたいな、と思ったのだと思う。

うんざりするほど続く坂道を走り続け、さらには全く興味がないであろう山道を登り続け、いろんなものを呪いながら、いろんなものに毒を吐きながら、いつまでも続く絶望感に浸って、もうこんなとこ二度と来るか!と思い続け、それなのに、なぜだか2、3日経つと、それが美しい思い出に変わるという感覚を体験してもらいたいと思ったのかな。

いや、よくわかんない。そもそもそんなこと本人が思うかなんてわかんないし。

ま、とにかく目の前の坂道と対峙しなければと思いながら先へ進む。

このコースはさすがに富士登山競走の試走をしている方がたくさんいらっしゃって、またそのレースに参加される方々だからアスリートっぽい方々がほとんどで、だからそういう方々にも延々に抜かれ続ける。

とりあえずまだハイカーの方よりは早いようなので、オレは高速ハイカー、だからランナーに抜かれ続けてもメンタルはやられない、と自分を鼓舞しながらタラタラと上り続ける。

そんな感じで上っているとマル(夫)さんがやって来た。
かなり手前からでもわかるくらいニコニコしながらやって来て、いやぁ、これはきついね~とよく通る声で仰りながらも、なぜか満面の笑みという不思議な組み合わせで山道を登ってきた。

さっきの官九郎君といい、マル(夫)さんといい、なんだ?この楽しそうな感じは。
さっきから僕は苦痛に歪んだ顔しかしていないっていうのに。

終始ニコニコ顔で、そのニコニコ顔の残像を残したまま、マル(夫)さんは先へ行った。

その後も見知らぬアスリートの皆さんに抜かれ、下山する見知らぬアスリートとすれ違い、それにしてもこの山道、アスリート率高過ぎ!と思いながら歩く。

まんちんさんもやってきて、まんちんさんもニコニコというかニマニマしながらやってきたけど、それは楽しくてニマニマしているというよりは、様々な感情を表した複雑なニマニマだったので少しホッとした(笑)
極度な照れ屋はその表情で感情を表現するのだろう。

おじいさんやおばあさんたちがツアーなのかインストラクターを従えて歩いている団体もいくつかあって、もちろん富士登山競走の試走なんかじゃないから、完全にハイキング仕様でとても楽しそうだった。

そんな団体と同じくらい楽しそうな表情で、みそらさんとす~さんが山道を駆け上がってきて、きゃぴきゃぴした声で、アレキさ~ん!って声をかけてくれた時は彼女たちの底が見えない走力に本気で恐れ慄いた。

お二人とも常に本気出す、といったタイプのランナーなのだが、そんな二人が一緒に現れたことで今日は少しだけ違う楽しみ方もしているのかな?と思った。そうでなければハイキング仕様のアレキさ~ん!って声は出ないだろう。

しかし、後日お二人の記事を見てさらに恐れ慄いた。
スタートから馬返し。馬返しから五合目までのお二人のタイムはそれぞれ数分の開きがある。
つまりお二人は常に本気で自分の限界と戦っていたのだ。
そんな戦いの中での、つかの間の二人一緒の場面であり、つかの間のアレキさ~ん!だったのだ。
なんて人たちだ。

改めて、今日、集まって今まで僕を抜いていった人々を思い返しているうちに、その彼らがあまりに恐ろしく思えてきた僕は、石ころ帽子を目深に被りなおした。

まだ僕を抜いてない人は誰だ?

あれ?

キクチさんとあともう一人。

このとき、すでに僕は富士登山競走試走に来た人ではなくて、富士登山競走試走に来た人々を見届ける人になっていた。
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06

22

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GO FOR IT 富士登山競走試走 その2

結局、総勢13名の参加になった。


ハンサムネコさん、ふらっとさん、キクチヒロシさん、マル夫さん、官九郎くん、まんちんさん、みそらさん、す~さんがスタート地点である富士吉田市役所から五合目往復の計30kmの基本ルート。

オプションを選択されたチャレさんは中の茶屋~山頂。
プロシードさん、riverさんは浅間神社~山頂というルートでそれぞれ別行動になった。

さらに僕とマルさんはユルチームを結成し、スタートから3km先の浅間神社からスタートすることにした。

まぁ、これは業界用語でいうところのアレキ待ちを少しでも軽減させるための処置だ。おミソでおマメで石ころ帽子からすれば当然の処置だ。
このハンデによって少しは楽になるものの、逆に後ろから追われるプレッシャーも背負うことになる。

考えてもみて欲しい。後ろからとにかくロードやらトレイルやらの猛者どもが追いかけてくると思うと気が気でいられない。

そのためスタート時間は8時45分で合わせようとスタート地点組から言われていたのに、浅間神社でスタート時間を待っている間に、その迫りくる恐怖に耐えられなくなって8時40分にスタートしたことは内緒だ。

そんな感じで走り出す。

マルさんには気を使わずに先へ行っていいですよ、と言うと、しばらくは気を使って並走してくれていたが、やがて体が温まってきたのかどんどん小さくなっていった。
それにしても真っ直ぐな上り坂なので遠くまで道を見渡せることが余計うんざりさせる。

他の方はみんなとにかく馬返しまでは歩かない!とか馬返しまではきっちり走る!とか目標を持っていたようだけど、僕は開始3kmで早々に歩いた。

最近、アレキさん歩きすぎだよね。もうあれじゃね?アレキじゃなくてアルクでいいんじゃね?と言われていることは薄々気づいてはいる。

しかし、あんな坂道を歯を食いしばって走ることなど不可能だ。そもそもレース出ないし。さらに言えば今日のこの試走だって、道端の石ころ気分だし。

そんな感じで早々に歩き交じりで進む。マルさんはすでに見えない。怖くて何度も後ろを振り返る。

中の茶屋を過ぎると本格的に歩く。
まぁ、レースに出るのであればここも走れないと話にはならない。でも僕は道端の~以下略。

しかし、さすがにアルクと呼ばれるだけのことはあって、この中の茶屋の先あたりから今シーズンようやくちゃんと歩ける感覚が戻ってきた。

歩ける感覚ってなんだよ?だからいつまで経ってもアルクなんだよ!って思われるかもしれないが、まぁ、上り坂をきちんと歩けることは僕にとってかなり重要なことで、その感覚は今シーズンまだ一度もしっくりとくることがなかった。

なのでちょっとウキウキしながら歩く。そしてビクビクしながら振り返る。

馬返しまでオレは今、いい感じで歩けてる。ひょっとしたら走るより早いかもしれないと自分に言い聞かせながら歩いていると、当然のことながら、ふらっとさんに追いつかれた。

馬返しにたどり着く最後の急な坂道を、あんなに軽快に走っている人を初めて見た。

そのまま、ふらっとさんを見送ると、いつの間にか階段に腰を下ろして、五合目でご褒美に飲もうと思って持参したコーラの蓋を開けていた。

コーラをグビグビ飲んで、うめぇ~なんて思いながら残り3分の1で我に返り、これを飲み干したら楽しみがなくなっちまう、と思った。

いっそのこと、ここで折り返して帰ろうかな。だいたい五合目の佐藤小屋なんてなんの眺望もないし達成感などありゃしない。
今から折り返したらゴールでまたふらっとさんに追いつかれてちょうどいいんじゃないかな?

しばらく考えていたけど、とりあえず残り3分の1のコーラをリュックにしまって先へ進んだ。

馬返しから先はトレイルだが昨年よりさらに急な傾斜になっているようで(?)その聳え立つ感じにうんざりしていると官九郎くんがやってきた。

官九郎くんは心なしかウキウキしていて、ちょっと会話をすると、その聳え立つ壁を駆け上がって行った。

ちょっ、ここ走るの?

恐るべしロードランナー。トレイルとか関係ないな。

官九郎くんはその壁を駆け上がる瞬間、目の前にある壁から目は逸らさずに、後ろにいる僕に話しかけた。



キクチ、撃沈してるってよ。

(注:若干脚色)

坂道を駆け上がる官九郎くんに見惚れながら、僕はその言葉の意味を考えていた。
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06

21

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GO FOR IT 富士登山競走試走 その1

まんちんさんという人がいる。

ブログはやっておられない。3年くらい前からたまにコメントをいただく。
ラジオのはがき職人かというくらい的確で印象に残るコメントをいただく。
忘れた頃にふらりとやってきて、慰めたり、励ましたり、ふっと笑わせたりというコメントをさりげなく残してくれる。

ロードレースはほとんど走らず、トレイル主体のランナーだ。
キタタンとか道志村で2回くらいお会いしたことはあるが、いずれも挨拶程度であまりお話はしたことがない。
つーか、たぶん、まんちんさんは極度の照れ屋なんじゃないかと思う。

そんなまんちんさんから、富士登山競走に出るために山練をしたいので機会があれば誘ってくださいというコメントをいただいた。
風来坊的なまんちんさんからの初めてのアプローチだ。

昨年、僕は2回ほどこの富士登山競走のコースの一部を走ったことがあるが、二度と行くものか!と思っていた。
延々と続く上り坂、アップダウンではなくアップのみ。行けば行くほど傾斜はきつくなる。どこにも逃げ場はない。
そこには絶望しかない。

なので、そんなところへは行きたくないと思っていたが、まんちんさんの依頼だ。これはやるしかない。

でも、まんちんさんと二人は無理だ。まんちんさんは昨年の富士登山競走山頂コース完走者なのだ。
昨年の、きぐまさんとの奥武蔵みたいに2秒だけの並走という結果になるに決まってる。

そんなわけで富士登山競走に出られる予定の人に声をかけてみた。
皆さん、快く参加しますと仰っていただいて、調子に乗ったアレキは、久しぶりの怪しい興行師、ドン・アレキングの心がむくむくと芽生えた。

そうだ、どうせ僕はお豆だかおミソだか石ころ帽子を被っている人だかみたいなものだから、なんなら走らなくてもいいくらいだ。
それならこの練習会を実りあるものにすることに力を注ごうではないか。

こんな過酷なレースに挑戦する人々に敬意の念を抱かないわけにはいかない。
そんな人々と一緒に試走に行けるだけでもおもしろそうじゃないか。
そう思った。

富士登山競走はトレイルとロードの狭間というか、ちょっと珍しいレースだ。
とくに今回はスタートから五合目までのコースの試走を予定していたので、コースの3分の2がロードだ。

それで、今回、マルさんの旦那さんが初めて五合目コースに挑戦するというので試走にお誘いしたのだが、そうするともれなく生粋のロードランナーであるマルさんもついてくる。

そっか、そうだよなぁ、と思った。

僕は普段は山主体なので、ロードの練習会的なイベントにはあまり顔を出さないし、またそういうロード主体の人がハセツネ試走とかには顔を出してはくれないわけで、そうなるとこのロードとトレイルの狭間である今回の試走については、普段一緒に走る機会のない、生粋のロードランナーを誘ってしまおうと思った。

ロードで颯爽と坂道を駆け上がり、逃げ切ろうとするロードランナーを、馬返し以降のトレイルでトレイル主体のランナーがどこまで追い詰めることができるのか?みたいなことを想像してみた。

わくわくした(笑)

そこを自分も走るということはもう考えていなかった。
ま、石ころ帽子を被っていればいいのだ。
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06

18

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うそつき

指で背中を優しくなぞられながら、うそつきと囁かれたい。

ってなんの話だ?(笑)

つーか、気ままって言っておきながらの毎日更新ってなんだ?
まさにきまぐれアレキだな。本家からもコメントもらえたし、そう名乗ってもいいのかもしれないな。

え~と、一昨日の記事で、ワタクシはネタのためになんぞ走っていないと言いました。

ええ。もちろんその時は本当にそう思っていたのですが、ワタクシどうやらうそをついておりました。

昨日は一週間ぶりに走りました。2日で109kmという走行距離から、今日も最低50kmは走ってやろう、なんて思っておりましたが、あっ、すいません、うそです、ワタクシうそをつきました。

とにかく帰宅ランを決行いたしました。それも24.8kmコースをヘタレな心で回避して18.6kmのコースに変更しました。
走り出した瞬間にあまりの脚の重さに驚きました。赤ん坊が自分でおならして、その音に自分で驚くくらい驚きました。

一週間休んでもまったく疲労が抜けていない僕の脚。この疲労抜きが近年のワタクシの課題であります。
灼熱の江戸川河川敷マイコースシリーズをこなしたあとに富士登山をするような元気さはどこへ行ってしまったのか。
あっ、すいません、またもやうそをつきました。いや、ホントですけど、富士登山は五合目でダウンしてうろうろしていただけでした。

とにかくつらいつらい帰宅ランでした。こんなの練習にならない。身体によくないレベルの脚の疲労だ。
すぐにリタイアしよう。幸い、駅はすぐにある。電車で帰ろう。そう強く思いました。

しかし、アレキは走りました。走れアレキかと思いました。

アレキは激怒した。必ずかの絢爛豪華な熟女王を除かなければならぬと決意した。アレキにはランがわからぬ。アレキは村の道化である。ホラを吹き、ってなんの話だ?(笑)

まぁ、とにかくあきらめずに走ったって話だ。

なんのために?

ネタのために、だ。


ふぅ。

それにしても、やはり僕の脚はまったく出来上がっていない。
どれくらい出来上がっていないかというと、昨年の、コースに山がなくなったのに、山岳耐久レースと呼ばれたキタタンを完走できなかったくらいの出来上がりだ。

そろそろネコさんに鍛えてもらわなければ。

オバチャンホンポもそろそろ潜入レポが求められているな。

がんばろう・・・。
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06

11

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オールナイト山手線一周ジョグとエア柴又60K

ハローCQ CQ
現在赤羽駅。時刻はPM7:45
どうぞ。

オレにだってささやかだけれどプライドくらいあるさ。
悔しいと思う気持ちだって少しはある。
自分に負け続けることだって、無条件に受け入れてるわけじゃない。

それでも見てみないふりをしていた。
一人で面倒でつらいことをやる意味なんてあるのかって思っていた。

だけどオレの気持ちはもう決まっていたんだ。
できるかどうかなんて大した問題じゃない。
やるかやらないかが大切なことなんだ。

埼京線ができる前に赤羽線ってやつがあった。
赤羽~十条~板橋~池袋とわずかな距離を走る黄色い電車だったように思う。

その赤羽線に沿って池袋へ行く。そのまま山手線を一周する。途中、皇居も一周する。
そうするとトータル距離が60㎞になるんだよ。
これがどういうことだかわかるか?

山手線を一周できなかったオレ。
エア柴又を完走できなかったオレ。

その二つをいっぺんに成し遂げてやろうってことだよ。
なぁ、それってすごいことだと思わないか?
オレの笑顔は卑屈じゃないかい?
今夜こうして夢見たみたいに、オレは生きていきたい。

ふふふ。

まぁ、そんなわけだから。
とにかく行ってくるぜ。アディオス!






行ってきたぜ(笑)



マジで死ぬかと思うくらい寂しくてつらかった。

でも、これで山手線一周とエア柴又60Kをコンプリートだ!!!

さぁ、早く帰って寝よう。

############

上の文は走る前に書いておいたやつだ。

どっちもリベンジかけてめでたしめでたしってパターンしか考えていなかった。

うん。そう。



制限時間の9時間を大幅にオーバーしちゃったの(涙)

仕方がないから山手線ダジャレをコンプリートしてやったぜ。
走りながら急遽考えたから、すげえ疲れたよ。

twitterで夜中ずっとダジャレ投稿してうるさかったと思います。
すいませんでした。

とにかく寝よう。
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