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ノーミュージック:ノーライフ その4

17歳の秋。

僕はたぶん人生で一番好きになった女の子に振られて、この世のすべての悲しみを勝手に引き受けて、街をさまよい歩いていた。

偶然、同じ時期に女の子に振られた友だちがいて、その友だちと悲しみを分かち合い、この底知れない深い悲しみと喪失感を埋めるために、誰にも振られていない、もう一人の友だちの家に転がり込み、膝を抱えながら、震えて眠った。

その振られていない友だちから、いいから早く帰れよ!と言われながらも、立ち上がることもできずにいると、何も言わずに音楽を流してくれた。

夜明けに友だちがいきなり訪ねてきたときに、あなたはその友だちにコーヒーを出してあげることができるだろうか?
友だちって、たぶんそういうことだ。

ビートルズの『ラブ・ミー・ドゥー』のハーモニカの音に、郷愁を感じ、悲しい、悲しすぎるぜ、と振られた友だちと言い合っていると、振られていない友だちが、これのほうがいいんじゃないかな?と言って、サイモン&ガーファンクルの『スカボロー・フェア』を流してくれた。
たぶん世界中の音楽の中で一番悲しい曲だと思う。

世の中にこんなに悲しい音楽って必要なのか?って思った。

前置きが長くなりましたが、第2位はザ・スミスで『クイーン・イズ・デッド』だ(笑)
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そんな失意のどん底にいた17歳の秋によく聴いていたアルバム。

スミスの曲は、空間を埋め尽くす。
空間をジョニー・マーの奏でるギターの音が隙間なく埋め尽くす。
その優しくて儚くて朧げなアルペジオが流麗に何もかも埋め尽くしてしまう。
だから、その曲が切なくて、儚かったとしても、なんというか、寂しくはない。

一人部屋の中で体育座りをしながら何度も聴いた思い出深いアルバムだ(笑)

ちょうどスミスが出たあたりからネオアコブームとかおマンチェブームとかあったけど、どうもスミスは他のそういうアコースティックなバンドとは違っていたように思う。
少なくとも僕は、たとえばアズテック・カメラとかそういうのも聴いていたけど、あまりのめり込むことはなかった。

なぜ、スミスだけを受け入れていたのかというと、それはたぶん地味なリズム隊と、あとは好きだというのが恥ずかしくなるようなモリッシーの存在だろうと思う。

地味なリズム隊は元々パンクロックなんかをやっていたので、リズムが硬質だ。シンプルで硬い。
それが他の優しいだけのネオアコースティックなバンドと違っていたように思う。

だから、この2人があまり評価されていないのはちょっと残念だ。
このアルバムの曲の『フランクリー・ミスター・シャンクリー』って曲の地味なベースラインが僕は大好きだ。

あとこれはニルヴァーナにも言えるんだけどザ・スミスは非マッチョなロックだと思う。

これ、マッチョって書くと日本だと筋肉か筋肉じゃないか、になるんだけど、そうではなくてもっと大きな意味で。
コールドプレイを聴くと女々しいというのとはちょっと意味が違うような気がする。

ただ、この非マッチョについて書くとすごく長くなるので、これはいつか書けたらいいなと思う。

カート・コバーンだってあんなヨレヨレのカーディガン着ながらステージに出てくるわけで、だからガンズもニルヴァーナも好き!というのはちょっと違和感がってことなんだけどね。


さて、栄光の輝く第1位は、ドアーズの1stアルバム『ドアーズ』だ!
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こんなにすべての要素が詰まったアルバムって他にあるんだろうかと思うくらい素晴らしいアルバムだと思う。

1曲目『ブレーク・オン・スルー』で突き抜けろ!と歌うジム・モリソンに即座に連れていかれてしまう。
『水晶の舟』の美しさ。『ライト・マイ・ファイヤー』のオルガンソロ。ラストの『ジ・エンド』までまったく飽きることはない。

まぁ、でもアルバムってレコードの長さの45分くらいがちょうど飽きることなく聴ける長さだからってのもあるけど、それでも捨て曲は一切ない。

僕はドアーズのアルバムは全部好きだけど、この1stに比べると他のアルバムはかなり劣ると思う。
逆に言えばこのアルバムが突き抜けているとも言える。

それでもこのアルバムを18歳のときに初めて聴いたときにはあまりピンとこなくて、しばらくはそんなに聴くことはなかった。

19歳のときに、あまりに眠れなくて、でも朝は早くに起きなくてはならなくて、だから毎日睡眠時間が2~3時間って日が続いていた。
毎日眠らずに過ごすので日曜日にはたくさん寝るという日々の繰り返しだった。

早く眠りたいから、早く布団に入るものの、まったく眠くならないので、そのうちにイライラしてきて、眠れないのならずっと起きてればいいじゃんか!と思うようになった。

そんなときには、ベッドから出て、真っ暗な部屋の真ん中に座り、このドアーズの1stアルバムを流していた。
1曲目の『ブレーク・オン・スルー』が終わり2曲目の『ソウル・キッチン』が流れると煙草に火をつける。
真っ暗な部屋の中で煙草の灯だけを見つめながらそのまま『水晶の舟』を聴く。

そうすれば眠れるようになるというわけではないけど、19歳の僕はそれを何かの儀式のようにしてドアーズの1stを聴いていた。

大げさにいえば、このドアーズの1stアルバムと闇夜の煙草の灯のおかげで僕は、開いた窓の前に立ち止まらずに、いくつもの夜を越えてこられたんだと思う。

あれ?煙草か。
これ20歳の時の話だ。うん(笑)
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