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ハセツネ2015レポ その9

なんかこのブログ迷走してるな。ま、自分次第なわけだけど。
旬な話題をさて置き、まさかのハセツネレポ(笑)

前回はリタイア場所を探しながら山をさまよい歩き、そうだ!都民の森駐車場にある自動販売機でキリンメッツを飲もう!ということで鞘口峠でリタイアすることを決め込み、ハセツネ最高峰である三頭山を越えて、なんとか鞘口峠までやってきて、そこで体育座りをしながらスタッフにもうリタイアしますか?と声をかけてもらうのを待っていたのに、誰も声をかけてくれないし、誰もそこで休まずに素通りしていくので、とうとう耐えられなくなり先へ進むというところまできた。

う~ん、前回までで8話かかったのに、数行で終わるじゃないか(笑)

+++++++++++

鞘口峠の先の上りの道は、月夜見まで向かおうと決めたことを後悔させるには十分すぎるほどのキツい上りだった。

鞘口峠でリタイアしてキリンメッツを飲むことを目標に進んできたのに、その先へと進んでしまったことで、なんとなくハセツネに負けた気分になった。

毎年毎年もうやめた!と思うのにやめさせてくれないハセツネ。
僕のリタイアするという強い意志などハセツネの前では軽くひねられてしまう。
もはや自分の意志などなくハセツネに操られているといってもいいくらいだ。

今度こそあきらめずに、折れない強い心でオレはリタイアして、そしてハセツネに勝つのだ!と強く思った。

たぶん勝ち負けでいったら完走することが勝ちだと思うのだが、40kmも進んで、さらに深夜2時ともなると何が真実かなんてわからなくなるものだ。

ここから先はあまり覚えていなくてただただ水とポカリのことを考えていた。
ハセツネではすべて自分で用意しなくてはならないのだが、唯一42km地点の月夜見駐車場では水とポカリを1.5Lもらうことができる。
高いエントリー代を考えるとこれはもう魔法の液体なわけで、いい大人が水とポカリの配分についてじっくりゆっくり熟考しながら夜の山道を進んでいくのだ。

僕の体は相変わらず心肺も脚もつらいままなので月夜見で水とポカリをもらったらその場で飲み干して、即リタイア宣言をすることを楽しみにしながら先へ進んだ。

山道から月夜見駐車場のある道路へ下りた時にはもうヘロヘロでまっすぐ歩くのもつらくて絶対にここで止めようと思った。

月夜見駐車場(42.1km) time(1:14
total time(14:11

スタッフの方にポカリを900ml、水を600mlって中途半端なんですができますか?と訊ねると、快く引き受けてくれた。

そのスタッフの方に、もう無理です。リタイアしようと思っています。と話すと、なんで?関門にも間に合ってるし、まだ十分完走できる時間があるのになんでリタイアするの?とごくごくまっとうな疑問を投げかけられ一瞬怯んだものの、い~や、こんなことで怯んではいけない、今こそ、強固な意志でリタイアするのだ!と思った。

1.5Lの水分にホクホクしながら地面に座る。
毎年書いているけど、この駐車場の隅には大きなテントがあって、その中にはストーブやら毛布やら温かい飲み物やらがある。こんな山奥でもそこでジッと待っていれば車が迎えに来てくれる。
リタイアさえすればその温かなテントの中へ迎え入れてくれるのだ。

リタイアしない人は寒くて冷たい地面に直接座り、自分で持参した冷たい食べ物を食べるしかない。

例年より2週間遅い11月初めの深夜3時。
冷たいおにぎりも例年より冷たくなっていて、コンビニのおにぎりなのにコメの一粒が冷たく固くなり、ぽろぽろとこぼれ落ちていく。

マジで寒い。冷たい。ここはリタイアだろ!こここそリタイアだろ!

とりあえず考える時間を与えるために、ライトの電池を替えておにぎりを食べてゆっくりと水を飲む。そして周りを見渡す。

リタイアテントの反対側にはコースへの入り口が見える。入り口の先は真っ暗な闇だ。

ボーっとしながら考える。
ここまでちょっとした上りでも息苦しくなり思うように進めなかった。
今回は調子が悪いんだ。きっと信越の疲労が抜けていないのだろう。

それに加えてこの先は、三頭山に次ぐ、第二のボスキャラ御前山のうんざりするような長い上りが始まる。
そんなに長い上りを上り続けていたら僕のヤワな肺は爆発してしまうかもしれない。

温かなテントはすぐ目の前だ。
今度こそハセツネに勝つんだ。自分の意志を貫き通してリタイアするのだ。

でも、もう止めようと言い続けながらここまでやってきた。
息苦しくて脚が重くて思うように進めなかったけど42kmも進んできた。あと30kmだ。
御前山の上りは長くてつらいけど、その先の大ダワにも温かなテントはあるし、リタイアすることができる。

この時間だと、御前山を越えたあたりで日が昇るだろう。
そして、僕は知っている。
日が昇ると自分でも信じられないくらい力が漲ってくる。
気持ちも体も元気になってくることを知っている。

休憩(0:22)
total time(14:33)

結局は先へ進むしかないのだな。
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ハセツネ2015レポ その8

道を下っていくと鞘口峠に着く。そのまま通り過ぎて真っ直ぐ上った道がハセツネのコース。
道の右側にはスタッフの詰め所のような場所が設置されており、そこには10人くらいのスタッフの方がいる。そこを下って行くと都民の森駐車場へ向かう道。

その反対の左側には窪みのようなちょっとした溜まり場があり、いつもそこにはリタイア寸前の人々が所狭しと寝ている。
実際に昨年の僕は、その溜まり場に倒れ込むように寝転んで、もう、やめた!と思っていると、そんな暗闇の中で寝ている人々の中から、でんさんが僕のことを見つけて、話しかけ、そして励ましてくれて、それで僕は何とか完走することができた。

ところが、今日はその溜まり場に、魂が抜けたように力尽きて寝ているランナーが誰もいないのだ。

よし、リタイアだと思ってにこやかに道を下りながら、多くのランナーが所狭しと寝ているであろう、その窪みに座り込んで、軽くこの一日を振り返ろうと思っていたのに、そこはただの窪みであり、人っ子一人いなくて、静寂と暗闇に支配されていたのだ。

全国のハセツネヘタレランナーの皆さんは今年はどこへ行ってしまったのだろうか?

この誰もいない窪みに立ち入ることにかなり躊躇したが、それでもハセツネヘタレランナーの筆頭(?)としてはこんなことでめげてはいられない。
僕は三頭山から苦しみながら下山している間に考えていた作戦を実行に移すことにした。

一人窪みに立ち入ると、寝転んだりはせずに、リュックを抱えながら体育座りをして、遠くをただただ眺めた。

もうリタイアする理由がないとか、そんなことはどうでもいいのだ。
自分からリタイアします!と言えないのなら、心配したスタッフの方から声をかけてもらう作戦だ。

優しく、どうしました?大丈夫ですか?と声をかけられたら、とても震えた寂しげな声で、もう無理です、リタイアしようと思います、と言えばいい。
だからただ休んでいるだけと思われないためにも、寝転がずに体育座りで遠い目なのだ。よし、完璧だ。

ところが、だ。

道を挟んで反対側に詰めているたくさんのスタッフの方々は、いつまで経っても話しかけてこないし、こちら側にもやってこない。
いつの間にか僕が石ころ帽子をかぶってしまったのかと思ったくらいだ。

そして、三頭山から下りてくるランナーの方々も、誰もこの場で座り込んだり、寝転んだりせずに、ただ真っ直ぐとコース上を進んでいく。
なんだ?オレのいるこの窪みは時空の捻じれか何かなのか?昨年までは大賑わいだったこの場所になぜ誰もやってこない?

下りてきたランナーが立ち止まると、スタッフの方の快活な声で、月夜見まではあと少しだよ、まだ月夜見の関門には間に合うし、月夜見まで行ければその先も関門は大丈夫、完走はほぼ確実だよ、と話している。

いやいやいや、そんな情報、僕はいらないのだ。
僕が欲しいのは、ただ優しく、大丈夫ですか?とそっと一言、声をかけられたいだけなのだ。

それなのにランナーの方々も、じゃあ、まだ間に合うんですね!と眼を輝かせながら、休みもせずに目の前の上りの道を上って行くのだった。

なんだ?なんだ、この、あきらめたらそこで試合終了ですよ(キリっ)みたいなスラムダンク的な展開は?
なんだ、このポジティブな人々は?くそっ、だいたいハセツネ関門が緩すぎるよ、ったく、もう。

そんなことを思っていると、先ほどの三頭山手前のベンチで一緒だった人が下りてきた。
彼が、まだ間に合うんですね!と言いながら目を輝かして先へ進んで行ったのを見て、月夜見か・・・。あと4km先の月夜見か。やっぱりリタイアするなら月夜見に限るね、の月夜見なのか、と思いながら立ち上がった。

休憩(0:15)
total time(12:57)

今日のレポ、1ミリも進んでいない(笑)
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26

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ハセツネ2015レポ その7

ハセツネ終了後にレポを書こうとしたときにはあまりに長くなりそうでうんざりしたけど、旬な話題でなくなったことで、かえって自由に書けるようになって、長くてもいいや、と思えるから不思議。

この勢いで、未完のチャレ富士とか北アルプスとか、書いてすらいない古河はなももとかキタタンとか書けるかなぁ。

まぁ、なにシレっとハセツネレポに集中してるんだよ、と思う方もいらっしゃるかもしれない。
世の中の流れを読めと、思われているのかもしれない。
旬な話題を黙殺しているだろう、おまえ、と。


+++++++++++++++++++++++++++++

西原峠をスタートすると上り基調のトレイルになり、そのまま三頭山への登山になる。もうトレイルランニングじゃない。登山だ。
昨年はすごくきつかった三頭山。三頭山避難小屋ではマボロシを見るまで40分も動けなくなった。
今年はもっとつらかった。まだキツい上りにもなっていないのにすでにフラフラだ。
まぁ、でも僕にはキリンメッツが待っている。今度こそリタイアしてキリンメッツを飲もう。目的が明確になるとなんとかなるものである。

相変わらずゼーハー苦しくて、立ち止まったりしながらゆっくりとしか上れないのだが、それでも『都民の森駐車場でキリンメッツを飲むアレキ』を想像しただけで、少しでも先へ進めるのだ。グレープ味か?グレープフルーツ味か?どっちなんだ?と思いながら上るのだ。

まぁ、でも三頭山だってそんなにあまくない。初めて三頭山に上ったときには途中の岩場で動けなくなり、このまま動かなくていいのなら本気で岩の一部になりたいと思ったものだ。この山は本当につらい。しかも夜だし。

三頭山山頂へ着く前に三頭山避難小屋があり、三頭山避難小屋へ着く前に名もなきベンチがある。
今までそんなベンチに見向きもしなかったのだが、今回はあまりにつらくてそのベンチに座って休んだ。信越でサクサク上れていた自分はいったいなんだったんだろう?と思った。

誰も座っていなかったベンチに僕が座ったからか、あとから上ってくる人たちが続々と座り始めて6人掛けのベンチがすべて埋まった。
2人組の男性が、ここまでやってきたらあと少しですよ!よくここまでがんばりましたよ!きつかったけどがんばりましたよね!と話していて、僕はその雰囲気を壊したくなくて、しばらく黙っていたのだが、その後のことを思うと、どうにも耐えられなくて、つい、あの~、ここでちょうど半分くらいですよ、と言ってしまった。

2人組だけでなくベンチに座っている人全員がギョッとしながら僕を見て、その中の一人が、ホントですか?と訊くので、いや、距離は半分以上来てますけど、標高はちょうど半分くらいです。この先、上りがきつくなります、と答えた。

心なしか空気が重苦しくなったような気がした。
誰かが、もうそろそろ行かないと、と呟き、そうですねぇ、なんて答える人もいたけど、明らかに元気がなく、誰も立ち上がろうとしない。
何となく責任を感じたので、僕が立ち上がり先へ進んだ。

三頭山避難小屋ではトイレにだけ寄って、小屋の中には入らずにすぐに出た。またマボロシとともに出られなくなってしまう。
その後は延々と階段をゆっくりと上り、ようやく山頂へ着いた。

三頭山(36.3km) time(1:50
total time(11:49

ここでハセツネコースのようやく半分だ。
西原峠では一昨年より6分早かったのにもう11分遅れている。どんだけ遅いんだ。
西原峠~三頭山の区間でみても、昨年の40分動けなかったときと同じタイムだ。

時計を見ると深夜0時49分だった。11時間49分かかっている。制限時間まであと12時間11分。あと半分の距離が残っている。後半も今までと同じペースで進まないといけない。
やはり次で終わりだな。キリンメッツで乾杯だ、と思う。

夜の山の山頂なんて景色は見えないし、寒いので、すぐに下山する。
リタイアポイントである鞘口峠までは完全な下り基調なのに、それでも息が上がる。上りでも下りでも平坦でも息苦しい。この息苦しさでさらに倍の距離進むなんてありえない。
下りたら終わりだ。とっとと終わりにしよう、合言葉はキリンメッツだ、と思いながら下る。

最後の下りを進んで、スタッフの方々がいるテントが見えると、よし、終わった、やっと着いたぞ、お疲れキリンメッツ、ありがとうキリンメッツ、と思いながらにこやかに鞘口峠にたどり着いた。

鞘口峠(38.0km) time(0:53
total time(12:42

しかし、にこやかに鞘口峠に下りてきた僕の目の前には、信じられない光景が待っていた。
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25

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ハセツネ2015レポ その6

西原峠を目指して進むものの、サクサク歩くこともできずに、さらにはすぐに立ち止まってしまう。
動悸息切れ眩暈がして、ゼーハーが止まらない。脚が重くてだるくて痛い。

とにかくよく立ち止まるので、せめて座らない、寝ない、ということを決めてタラタラ歩く。
やっぱりおかしい。これ、体調がおかしいんじゃないかな?何かの病気かもしれない。
西原峠では絶対にリタイアしようと強く思う。

それにしてもなんだろう?更年期障害かな。
なんか、あれだな、ちゃんとした病名が欲しい。ついでに診断書も欲しい。
そうすれば大腕振ってこんな山の中をウロウロすることなどすぐに止められるのに。
診断書があれば楽になれるのに(笑)

あっ、そういえばオレ、膝が痛いんじゃなかったっけ?膝の具合はどうだ?

なんか微妙だ。完全に違和感程度だ。くそっ。
今だけのたうち回るほどの膝の痛みが欲しい。

そんなことをずっと考えながら歩いていた。

西原峠(32.2km) time(2:56
total time(9:42

浅間峠~西原峠までは昨年が2:21。一昨年が3:12。
一昨年はこの区間で5回は寝た。 今年は一度も寝ていないし、腰も下ろしていないのに遅い。

やはりおかしいな、今日は。
信越の疲れが身体の奥深くまで残っているのだろう、たぶん。

やはり西原峠も人は少ない。
一昨年はダウンしている人ばかりで寝るスペースを見つけるのも苦労したが、今年は余裕で寝ることができる。

この、人の少なさによって今年は圧倒的に遅くて、ほぼ最後尾かもな、と自分では思っていた。
しかしあとでわかったことだけど西原峠まではトータルで一昨年より6分早かった。

とりあえず横になる。もう先へ行く必要もない。
ゆっくりと夜空を見上げながら、さぁ、今年のハセツネはもう終わりだ、と思う。

半月遅い開催だから例年より空気が冷えているので、寝ていると身体がどんどん冷えていくのがわかるのだが、横になれる喜びと、こんな夜の山の中で夜空を眺めている非日常感からか苦にはならない。

隣の3人組の1人がここでリタイアすると話しているのが聴こえた。
他の2人はもう少しがんばろうとか、じゃぁ、自分らもここで、とか話しているが、いや、先に行ってくれ、もう水もないし、と言いながらスタッフにリタイアを告げていた。

オ、オ、オ、オレも、と言い出しそうになりつつも一昨年と同じようなことを考える。

ここでリタイアだと、数馬まで戻ることになり1時間くらいかけて下山することになる。
この先へ進むと次のリタイアポイントは鞘口峠だ。
そこだと1kmくらいで都民の森駐車場へ着いて、温かなテントの中で迎えを待てばいい。

しかし鞘口峠へ行くには、その前にハセツネ最高峰の三頭山を越えなくてはならない。
ほぼ平坦なトレイルでもゼーゼー言っているのに三頭山なんて上れるか!と思う。無理だよ、無理。

でもなぁ。

都民の森の駐車場には自動販売機があったな。
たしかキリンの自販機だったからキリンメッツがあったよ。
醍醐丸で早々にコーラを飲んでしまったので炭酸飲料が飲みたい。

リタイアして冷たい炭酸飲料を深夜の寒い山の中で飲んでも、その隣には温かなテントがあり、毛布やストーブがあるのだ。
こたつでアイスを食べる喜びと一緒だ。

せっかくだから、それ味わいたいなぁ。キリンメッツ飲みたいなぁ。

これだけゆっくりとしか進めないのなら、もう関門にも引っかかるだろうし、それなら今度こそ、本当に終わりだから、都民の森駐車場まで行って、そこでキリンメッツをグビグビ飲もう。

休憩(0:17
total time(9:59

今回のハセツネで、初めて目的が見つかったような気がする。

合言葉はキリンメッツである。
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24

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ハセツネ2015レポ その5

リタイア予定地である第一関門の浅間峠へ着いて、とりあえず腰を下ろして休んだ。周りを見渡してみる。
ここへ来る前から何となく気がついてはいたけれど、人が少ない。僕が例年より遅いせいかと思ったけど、昨年より55分遅いものの、一昨年とは16分しか変わらない。

例年に比べて明らかに人が少ない。2500人もの参加者がいて、キャパオーバーだろ?と言われているハセツネなのに、なんだ?この人の少なさは。
ブルーシートの上でうずくまり寝ている人とか、体育座りをしながら遠い目をしている人とか野戦病院的なハセツネの日常的な光景は、眼前にない。
一昨年は20分待ったトイレも誰も並んでいなくてすぐに済んだ。

とりあえずよくわからないまま最後のみかんを食べて、おはぎを食べた。どうせやめるのだ。

しかし、僕の周りにいる集団はとても元気があり、意気揚々とここから先で使用可能になるポールを組み立てながら、リタイアするなら月夜見に限るね、温かいし、迎えが来てくれるし、月夜見が一番だよ、などとにこやかに余裕の笑みを浮かべながら談笑する始末だ。

なんだ?これは?この世の終わりみたいな顔をしている人が誰もいないではないか。

オレは知っている。
月夜見まではここからさらに倍の距離があるし、なんといってもハセツネ最高峰の三頭山を越えなくてはならないことを。

オレは知っている。
意気揚々とポールを組み立てて、ここからはポールで楽々だな、と思っても、思ったほど楽ではなくて、やっぱり山道はつらいなと途方に暮れることを。

こんな真っ暗な夜の山の中でにこやかな雰囲気を出している場合ではないのだ。
さぁ、早くリタイア宣言をしよう。そもそも信越~ハセツネという流れが無謀だったのだ。オレ、信越がんばったし。

くそっ。理由がない。
制限時間にひっかかったわけでもないし、故障したわけでもない。息苦しくて脚が重くてだるいけど、それだけだ。

目の前には余裕の笑みを受かべながら楽しそうにこの先を見据えたランナーの方々がいる。
ここで大きな声でスタッフの方に向かって、リタイアします!と言う勇気が僕にはない。

リタイアする理由が、誰もが納得する確固たる理由がない。

ちっ。

僕はポールを組み立て、アームカバーをして、ウインドブレーカーを着た。腰にライトを付けて、そしてポールを持ちながら絶望の道を進んだ。

休憩(0:16
total time(6:46

西原峠までは10kmだ。今日のペースだと3時間近くかかってしまうだろう。なんで先へ進んでしまったのだろう?温かなベッドでぬくぬくする作戦はどこへいってしまったのだろう?

でも、もう進んでしまったのだ。こうなったら一刻も早く西原峠へたどり着いて、今度こそはお家に帰ろう。

浅間峠~西原峠までの道のりはさらに人が少なくなり、一人ぼっちで進む時間も多かった。こんなところで一人ぼっちなんて今までには考えられない。
今回とタイムがあまり変わらない一昨年でも、この区間でお尻が痛くなって隙あらば寝ていた僕の横を、ヌーの群れかと思うくらいの地鳴りが響く多くの足音が抜き去って行ったのだ。
いったいどうなっちゃっているんだ?

【ハセツネは昨年より、春に開催されるハセツネ30Kというレースに参加して、男性1000番以内、女性100番以内に入ると、優先的にこのレースにエントリーできるようになった。それによってハセツネ参加者のレベルが上がっているというか、ボリュームゾーンがもっと早い集団へと変わっているらしい。ちなみに僕が1000番以内に入ることは不可能だ】

そんなわけで、夜の闇の中を一人ぼっちでフラフラ歩きながら、ブツブツ愚痴を吐きながら、西原峠を目指した。
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