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奥三河パワートレイル レポラスト

・奥三河レポ、あと1話書くつもりだったんだけど、平日更新やっぱ厳しい。

・奥三河のあとにスイッチ入るかと思ったけどまったく走っていない。

・でもがんばって、とりあえず箇条書き。

・それにしても今回の奥三河レポ。

・やけに長いし、しかもDNFで完走すらしていないのに。

・インポイントがサブ4達成のときに迫る勢いだった。

・なんなの?マラカテの人ってバ○なの?と思った。

・嘘です。照れ隠しです。マラカテの人の粋な感じに涙が出そうになった。

・リタイアして宿に戻って温泉に入っていると、同じく温泉に入っている人がいた。

・この時間に完走している人だからサイボーグみたいな体型の人だ。

・あぁ、一緒の風呂に入るのが恥ずかしい。お願いだからレース出た人ですか?って話しかけないで。

・ま、ある意味オレもサイボーグか。ネコ型ロボット。

・ちなみにトップのゴール時間は僕が小松エイドにたどり着くより速い。

・温泉でゆっくりしてたら季節外れさんのゴールを見逃した。

・つーか、今回、季節外れの取り扱いがようやくわかったような気がした。

・だからまた会って弄りたい(笑)

・もう我慢できなくてビールとから揚げでネコさんのゴールを待った。

・かっこよかったなぁ、ネコさん。そして楽しそうだった。

・R2さんとのべさんは途中でリタイアしていた。

・僕が一番遅いのに、途中で止めるって宣言してリタイアした2人に対して、勝ったような顔をした(笑)

・のべさんは山の中では動物みたいなものだから、そんなのべさんがリタイアするなんてちょっと信じられない。

・なんか同じ人間なんだな、と思えて嬉しい。

・いいじゃない、人間だもの。 のべを。

・要綱に仮装禁止って書いてなかったから。

・当たり前すぎて書かないだろ、そんなこと、奥三河パワートレイルだぞ、と思った。

・でもメンタルの強さを尊敬した。

・この記事優先したからコメ返は明日ゆっくり書きます。

・コメントたくさんありがとう。

・後半で失速しているようだから後半にけがをしたんだと思ってたらまさかの5km地点でケガしたらしい。

・それなのに完走してしまう。見た感じ気のいいお兄さんって感じなんだけど。

・絶対に狂気を宿してるはず(笑)クレージーケンさんだ。

・これって褒めてるのかわからないけど、す~さんってすごく男前な女子だ。

・昨年のUTMFに挑戦する夫への対応とか男前過ぎて惚れるレベルだ。

・アニキと呼びたいくらいだ(笑)

・制限時間まであと20分となっても、まだす~さんはやってこなかった。

・最後のエイドを出た時間が昨年完走ギリギリだったネコさんとほぼ同じだったからやばいかもって感じだった。

・それでも僕は完走するだろう、と思ってた。

・す~さん夫は、夜になったし下りのトレイル苦手だから無理かもしれないと言っていた。

・まぁ、それは諦めているわけではなくて、妻を心配してのことだったんだと思う。

・まぁ、だからあれだ。す~さんが男前になるんだ、と思った。

・みんなです~さんの帰りを待っていた。

・残り5分くらい前で女性ランナーがやってきました!とアナウンスが流れたけど、それは違う人だった。

・す~さん夫は間違えてその人の動画をずっと撮っていた。

・まぁ、だからあれだ。す~さんが男前になるんだ、と思った。

・僕はそんなす~さん夫も大好きだ(笑)

・みんなが固唾をのんで見守る中、ラスト2分を切ったあたりでピンクのウェアが闇夜に照れされているのを僕たちは確認した。

・歓声につぐ歓声、そして歓声。

・マジでかっこよかったよ。みんなに見せてあげたかったよ。やっぱりす~さんは男前だった。

・そのあと救護テントでkenさんの変わり果てた姿を見て、一同ビビった。

・こんな楽しい思いをさせてくれた奥三河パワートレイルに感謝だ。

・このDNFレポを読んで、それでも興味を持った人がいたら、来年参加してみてよ!

・僕が言うのもなんだけど、前半のコースはそれほどきつくないからね!(笑)

・そんなレースに参加できるきっかけを与えてくれた、たーはるパパさんには感謝するばかりだ。

・公式ブロガーでDNFはちょっとな。とDNFした僕が言うのもなんだけど、そう思った(笑)

・ボラで山の中に一日中立って、皆さんを誘導し、応援してくれたまちゃさんの運転で名古屋へ帰った。

・ありがとう、まちゃさん!

・22時過ぎから名古屋で飲んだ。

・季節外れは居酒屋で水のみを3リットルくらい飲んでいた。

・店の人が季節外れ専用水ピッチャーを持ってきたくらいだ(笑)

・いやぁ、疲れたよ、さすがに疲れた。

・翌日は通常の倍の時間がかかって歩いてた。

・なんか、おしまい。


・レースに参加した人、運営とかボランティアとか、一緒に参加した仲間とか、このレポを読んでくれた人とか、すべての人に感謝したいという素直にそんな気持ちになった。

・いい人っぽくなったところで、おしまい。
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奥三河パワートレイル レポその8

看板回収男性2人組はここで終了らしく、僕と3人組女性スイーパーで先へ進む。
僕がお願いしますと言ったからなのかたまたまなのか、今までは一定の距離を置いていたスイーパー3人組も僕と一緒に歩き出した。

あとで聞いた話だと、スイーパーをやるにあたって大会運営から絶対に最後尾ランナーにプレッシャーを与えてはいけないと言われていたらしく、また僕が黙々と進んでいたので、それであのような配慮の距離をとってくれていたようだ。

ここから先はスイーパーの皆さんとお話ししながら歩いた。

どちらからいらしたんですか?埼玉からです。
埼玉からなんですか!私たちは地元の人間なんですよ。
埼玉のほうはいいですよね、山がたくさんあって。いろいろ山へ行けるでしょ?ええ。そうですね。
それでなんでこんなきつい奥三河に出ようと思ったんですか?いや、もう1年以上まともに走れてなくてこれにエントリーしたらがんばれるかなと思ったんですけど、全然がんばれなかったです。あぁ、そういうのありがちですよね(笑)
関東だとトレイルレースもたくさんあるでしょ?神流とか。神流、出たことあるんですか?いえ、ないです。
今までどんなトレイルレースに出たことあるんですか?う~ん、ここ1年くらいまともに出てはいないです。
じゃぁ、その前にはどんなレースに出たことあるんですか?

え~と、あの~、しんえつとか。

え~!!!しんえつぅぅぅ!!!

あ、いや、でもギリギリなんです。制限時間2分半前でしたから。

え~!!2分半前って、それってすごく盛り上がるやつじゃないですかぁ!!!

信越完走した人間がなんでわずか2kmで最後尾ランナーなんだよってことだよな。自分でもそう思う。
最近、あれ?オレって信越完走したんだっけ?とよく思う(笑)

え、他にはどんなレースに出たことあるんですか?

う~んと、ハセツネとか。

え~!!!ハセツネェェ?

すごいじゃないですか~。だから山道を淡々と進んでいけたんですね。へ~ハセツネですかぁ。

笹暮エイドの先は長い長い下りの林道が続く。ここを歩いていくとかなりうんざりする距離だ。
レッドブルを飲んだからなのかだんだんと脚の痛みが治まってきたので走ることにした。

もちろんスイーパーの方々も一緒に走ってくださる。

わたし今度のハセツネに初めて出る予定なんですけど、ハセツネってどんな感じなんですか?

この時期にハセツネに出ると言えるということはハセツネ30Kに出てエントリー権を奪取したということだ。

この人すごい人なんだな、と思いつつも、ハセツネは全部自分で用意しないといけないから大変ですよね~なんつって、初夏の爽やかな山の中をスイーパー3人組女性と一緒にジョグをしながらハセツネ談議に花を咲かせた。

今回の奥三河パワートレイルの完走率は50%を下回った。

このあまりに過酷なレースに全国から猛者が集まり、自分自身の限界を超え、頼れるものは自分とばかりに山の中で自分自身と対峙し続け、脚が攣っても内臓がやられても骨折してまでも、復活を信じて、壮絶なコースに立ち向かって完走を目指す。

そんなレースがこの奥三河パワートレイルなのだ!

それなのに、なんか楽しい(笑)

なんか、楽しいよぉ~♪( ´ ▽ ` )ノ♡

新緑が気持ちいいですよね~とか言いながら走ったり歩いたりした。
そんな中でも彼女たちはマーキングテープの回収やら看板の回収までやっておられた。

小松エイドにはぜひ行ってもらいたいんです。エイドの人たちがとても温かくおもてなししてくれるんですよ。そうなんですかぁ。
ゴールしたら一緒に写真撮りましょうね。え?あ、はい。

小松エイドはゴールではないし、僕の記録は第一関門でDNFとなるんだろうけど、そこをゴールと言ってくれる彼女たちにとても感謝した。

今まで同様、たくさんのスタッフの方が誘導で立っておられ、僕がそこを通過するたびにスイーパーの無線機から僕のゼッケン番号が呼ばれていたけど、そんなことはもうまったく気にならなかった(笑)

小松エイドまであと3000mという看板を見つけたときはとても嬉しかったけど、ちょっと寂しい気持ちすら芽生えていたほどだ。

残り3kmがけっこうきついロードの上りで、そこを3人に囲まれながら励まされながら進み、ラスト30mくらいになったら、ここからは走ってくださいと言われ、彼女たちは後ろに身を除けた。

小松エイドではたくさんのスタッフの方々が待っていてくれて、まぁ、僕が来ないと撤収できないわけだから迷惑な話だろうけど、そんな雰囲気はまったくなく、僕がゆっくり走ってエイドへ到着すると、とても温かく、そして盛大な拍手で迎えてくれて、なんとも恥ずかしいような、でもここまで来られて本当によかったと思った。

本当に彼女たちのおかげでここまで来られたわけで、3人に感謝の気持ちを述べた。

で、記念撮影。
20170430IMG_2553.jpg

ちなみに写真の後ろが小松エイドから先のコースへの入り口だ。彼女たちが来年はこの先のコースへ行けるようにと、ここで写真を撮ってくれたのだ。

もう、涙が出そうになる。天使かよ!と思った。

まぁ、それでも来年でるかどうかはわからないけど。

そんなふうにして僕の奥三河パワートレイルは37.3km地点の関門に引っかかって終了ということになった。
満足しているわけではないけど、現状ではとてもいい結果だったと思う。
そしていつものように一人ではここまで行けるはずもなくて、それがまた嬉しいことだと思う。

まぁ、楽しかったよ。

だから、今日も元気にがんばろ~♪( ´ ▽ ` )ノ.。.:*☆♫
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奥三河パワートレイル レポその7

完走したわけでもないのに、相変わらず長いレポになってしまってごめんなさい。
でも、なんでかわからないけど読んでる方からたくさん応援していただいて、なんだか恐縮してしまいます。
でも、そうやって応援してくれるので、このレポはなんとか未完にならずに済みそうです。

ま、今日も終わらないけどね(笑)

++++++++++++++++++

あとは山を下って、その後も下り基調の林道を進んでいけば第二エイドの笹暮(25.8km)に着くはずだ。

そうは思うものの、もう脚の至る所が痛かった。右脚の足底が一番痛かったけど、それ以外の箇所も、もうどこがどう痛いのかわからないくらい痛かった。早くやめたかった。
そりゃ、そうだ。3ヶ月まったく走ってもいないのに、もう20km以上移動しているのだ。いろんなところが痛くなって当たり前だ。

このまま行くと笹暮エイド(25.8km)には昼頃に着くだろう。
もうその時点で第一関門である小松エイド(37.3km)の関門時間まで30分しかない。もう間に合わないことは明白だ。

昼ごろに笹暮エイドに到着してリタイアすれば14時頃にはゴール地点にある宿へ戻れるだろう。
そこでゆっくりと温泉に浸かって、その後はビールを飲みながらみんなの応援をすればいい。完璧なエスケーププランだ。

これ以上、無理をしたって意味はない。GWの後半を動けなくなって過ごすだけだ。そんなことに無理をするくらいならレースの前に無理をして準備しておけよって話だ。

意味もない肉体の消耗は避けるべきだ。明後日は仕事だし、そもそももう身体中が痛くてたまらねえよ。脚はもちろんだけど数ヶ月ぶりに背負ったリュックで腕やら肩やらも痛くてたまらねえよ。

そんな感じで、もちろん泣き顔で進んでいた。

ただ。

でも。

考えてみたら走っていた頃だって、僕は速いわけでもないし、いつでも耐えることしかできなかった。
いろんなレースに出たときも、山へ行ってヘロヘロになったときも、ただ単に耐えてきただけだ。
キタタンの試走とかホントつらくてただ耐えてただけだしな。本番じゃ一度も完走できないし。

オレ、耐える系だし、って言ってたな。たしか。

いつの間にかそれすらなくなってしまったのか。それじゃ、オレにはもうなんにもないじゃないか。
別に走ってなくたって、耐えるのは関係ないのにな。

笹暮エイド(25.8km)で止めるには自分で止めますって言わないといけない。
でも第一関門である小松エイド(37.3km)まで行けば、そこで関門に引っかかってしまうので自分から止めますって言わなくてもいい。

自分から止めますと言うのと言わないのでは全然違う。
いや、そんなことないな。完走できないことに変わりはないよ。

いや、それに、そんなことしたら笹暮からさらに12km先になるじゃねーか。
そもそも最初は第一エイド(12.6km)で止める予定だったのにまさかの25km移動してからの12kmって正気の沙汰じゃないよ。
ふ~、危ねぇ。危ねぇ。またもや自分に騙されるところだったぜ。なにが耐える系だ。そんな専門あるか!

そんなことを考えているうちに笹暮エイドに着いた。
もう嬉しくて嬉しくて、エイドのミニトマトを10個くらい食べた。レッドブルがあって、それを2杯飲ませていただいた。
水を補給しようと思って、ボトルに水を入れているとスイーパーの女性3人組もやってきて、それぞれ補給していた。

そのうちの一人が僕のところにやってきて、レッドブルありましたよ、飲んだほうがいいですよ、と言うので2杯飲みましたと答えた。

また他の一人が僕のところにやってきて、レッドブルありますよ、元気出るから飲んだほうがいいですよ、と言うので2杯飲みましたと答えた。

また他の一人が僕のところにやってきて、レッドブル飲みました?と訊いてきたので2杯飲みましたと答えた。

3人とも、僕がまだ諦めていないと思っているのか、僕のことを諦めさせないと思っているのかわからないけど、3人目の人に同じことを言われたときに、なんか彼女たちの気遣いのおかげなのかよくわからないけど、この先も行きますのでお願いします、と言っていた。

そんな感じで、というかどんな感じでかよくわからないけど、僕は第一関門である小松エイド(37.3km)へ向かった。
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奥三河パワートレイル レポその6

いくら僕がヘタレランナーでもDNF常連者でも最後尾経験者でも、やはり何度も何度も無線の中から自分のゼッケン番号を読み上げられ、最後尾ランナー通過と報告されているのを聞くのは、あまり気分のいいものではなかった。
そのたびに申し訳ない気持ちになった。

そのためにも早くウォーターエイド(17.6km)にたどり着きリタイアを決めないといけない、と決意新たにヨレヨレ歩いていると、不意に駐車場のような場所に着いた。
ウォーターエイドにもう着いたのかと思って距離を確認するとまだ15kmくらいだった。応援の人も何人かいらっしゃって、声をかけてくれた。

ここはなんだろう?と思っているとスイーパーの方からトイレもありますよ、と声をかけられたがそのまま通過した。

今から思えばなんでここでリタイアしなかったのだろうと思う。
しかし、そのときの僕はとにかくウォーターエイドである面の木園地(17.6km)を目指していて、ここはその場所ではないとわかった瞬間に先へ急がなければと思ってしまった。

さらには、もう右足が痛くて仕方なかったので、ここで自分がロキソニンを持っていることに気づいて、それを飲んだ。
これで痛みが和らげば面の木園地(17.6km)まで行けるな、あと2kmちょっとだもん、と思った。

リタイア前提で動いていたのになぜ面の木園地をゴールとしてこだわったのか自分でもよくわからないけど、とにかくこの名もなき駐車場をあとにしてしまった。

コースはさらにアップダウンが厳しくなり、先へ進んだことを激しく後悔した。
とにかく僕にできることは一定のペースでなるべく立ち止まらずに動き続けることだけだった。

何となく無の気持ちで動き続けるうちに山のピークを越え、目指すべき面の木園地(17.6km)にたどり着いた。
エイドに着くとすぐにスタッフの方がアミノ酸みたいな粉と水を渡してくれて、それを飲んだ。
たぶんこれを飲んで元気を出してがんばれということなんだろうと思った。

しかし、僕はここでリタイアするのだ。

第一エイドのように大勢の人はいなかったけど、やはりここでも最終ランナーであるためか、皆さんからたくさんの応援の言葉をいただいた。

次のエイドが25.8km地点でこれから下り基調だということ、ほぼトレイルなので足には優しいということ、そしてまだ午前中で時間はたっぷりあるということ、はわかっていた。

魔がさしたとしかいいようがない。

僕は先へ進んだ。そしていつものようにそのことを激しく後悔した。

高低図には現れないアップダウンの数々やロキソニンなんてまったく効かない足の痛みに打ちのめされ、静寂の山の中で何度も鳴り響く僕のゼッケン番号に打ちひしがれて、面の木園地(17.6km)から第二エイドである笹暮(25.8km)までの間は信じられないほどつらい道のりだった。

途中で動けなくなることもあったけど、立ち止まるのは最小限にしてとにかくゆっくり動き続けた。後ろにスイーパーはいるけど、前には誰もいないので思う存分、泣き顔で歩き続けた。

イメージ図。


何度も何度も細かいアップダウンを繰り返し、それでも頭の中ではたいしたことないと判断されるのに、実際は体がついてこないので、絶望感はさらに倍になり、ゼッケン番号は呼び続けられ、普段痛い右足どころかどこが痛いのかわからないくらい足が痛くて、あぁ、いつものことながらなんでオレはこんなことをしているんだろう?と何十回も思ったところで、スタッフの方が立っていて、ここがピークであとはほとんど下りですよと教えてくれて、そこで少しホッとしたので休憩を取ることにした。

スイーパーの方も追いついて一緒に休憩をした。初めてまともに会話をした。

ずっといいペースで進んでますね。休憩もほとんど取らないし、と仰るので、いえ、とにかく一刻でも早く次のエイドに着いて止めたいからです、と答えると、え~とにかく第一関門までは行きましょうよ!エントリー代がもったいないですよ、と仰ってくれる。

いやいやいや、第一関門(37.7km地点)は無理。僕が目指してる笹暮エイド(25.8km)からさらに12kmもあるじゃないか。今だって泣きながら進んでるのにこれ以上は無理だって。

イメージ図。


いえ、そこまでは無理です、と言うと、でも全然休まずに進めてるし大丈夫ですよ~と仰るので、いや、ちゃんと休んだら動けなくなりそうなんで、と言い、ここで一緒に休んでいる暇があったら少しでも先へ進もうと思い、僕は先へ進んだ。

とにかく笹暮(25.8km)まで進もう。距離的にも時間的にも何となく折り合いの付けられる場所だ。
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奥三河パワートレイル レポその5

第一エイドのつぐ高原(12.6km)でリタイアしようと思っていたのに、あまりに盛大な声援を受けてしまいリタイア宣言できなかった僕は、その次にある面の木園地(17.8km)というウォーターエイドを目指した。

コース図を確認すると第一エイドを過ぎるとすぐにトレイルに入り、しばらく山のアップダウンが続き、その途中に面の木園地があるようだ。

気がかりなのはその山の途中に収容車が来ることができるのか?ということだ。
通常のエイドであれば荷物の搬入やらあるので車でくるはずだし、それだとそこでリタイアすればそのまま帰ることができる。

しかし、面の木園地は山の途中にあり、しかもウォーターエイドのみだ。つまりは水しか運べない場所かもしれないということになる。
そうなるとどこか車が迎えに来てくれるとろこまでは自力で下山するなりしないといけないということになる。

僕ぐらいのベテランDNFランナーともなると常にそういったところまで考えるようになるのだ。

なるのだ、って(笑)

トレイルに入り山のアップダウンが続くと、僕のペースはさらに遅れた。
後ろにいる5人のスイーパーはその遅くなった僕に追いつかないように、たまに立ち止まったりして距離を調整してくれた。
どうも新たに追加された男性2人はコース上にある看板の回収をしているようだった。スイーパーの3人組もコース上のマーキングテープの回収をしていた。

そっか。この後にここを通る人はいないんだ。改めて自分が最後尾だということを認識した。

山のアップダウンは、本来であればそれほどきついものではなかった。いや、少なくとも僕の頭の中ではそんなにきついコースには思えなかった。
それは今までいろんな山を歩いてきて、その地形とか斜度とかそういったものを自然と比較して、そんなにたいした上りじゃないなと判断することができるのだが、それに体がまったくついてこなかった。なんか自分に騙されているような感覚だった。

だから僕の心肺も肉体も常に限界だった。
いくら息を吸い込んでも肺に送り込まれる酸素は足りないし、上りでは太ももの裏がピキピキしていて、下りでは太ももの前がプルプルしていた。
こんなに衰えているんだ、山で使う筋肉は普段の生活ではまったく鍛えることができないんだ、と思った。

スイーパーの皆さんは相変わらず楽しそうに会話をしながら僕の10mくらい後ろについていてくれた。

レースでも友だちと山へ行くのでも、山の中では一人旅が多い僕は、後ろに常に人の気配を感じながら進むことがなんとなく気になったけど、まぁ、でも、それは仕方のないことだ。

そのうちになんとなくだけどスイーパーの方が持っている無線の音が気になるようになった。
今までも無線の音は静寂なはずの山の中に鳴り響いていたけれど、聞き取りにくいということもあり、その内容までは気にしていなかった。

石川弘樹プロディースのレースは他のレースに比べてコース上の看板とかスタッフの数がとても多い。それだけ選手の安全に配慮しているのだろうと思う。
なので、ヘロヘロになりながら山道を歩いていてもけっこうスタッフの方が立っていて、そのたびに励ましの声をかけてくれた。
それはやはり力になるし、とてもありがたいことだ。

ただ、どうもそういうスタッフの方が立っているところを通り過ぎるたびに、スイーパーの持っている無線機から同じような内容の言葉が発せられるのに気がついた。
通過時刻とゼッケン番号を無線で本部だかに知らせているようなのだ。そして何度も同じゼッケン番号が読み上げられていた。

なんの連絡だろう?誰なんだろう?と気になるようになった。
そんな感じで、またもやスタッフの方が立っているところを通過すると、その後に、無線機から声が聴こえた。

午前9時59分、ゼッケン番号○○○番。最後尾ランナー○○地点を通過しました

思わず自分のゼッケン番号を見ると、先ほどから何度も読み上げられている番号だった。
つまり山の中でコース誘導をしているスタッフの方々が、最後尾ランナーである僕が通過するたびに本部へ連絡している無線の音が、スイーパーの持っている無線機を通じて僕の耳に入ってきていたということだ。

あれ?これオレのこと?さっきからずっと呼ばれてた番号オレなんだ?

その後も、何度も何度もスタッフの立っているところを通り過ぎるたびに僕のゼッケン番号が無線で呼ばれていた。
スイーパーの方はずっと僕の近くにいるわけなので、そのほかにもいろんな情報が僕の耳に入ってきた。

トップ通過が501番の人だとか出走ランナーが838人だとかそういう情報は逐一無線機から僕に報告されていた。
そのたびにトップは招待選手じゃないのか、とか、じゃぁ、オレは今838位ってことか、とか確認することができた。
たぶん、この日レースに参加している人の中でレース中の概要を一番把握していたのは僕だったと思う。

そして、その無線の情報の中で、圧倒的な数で読み上げられていたゼッケン番号は僕の番号だった。
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